神道・神社コラム
【あなたは古事記の物語を信じますか?】
【ある少年とお婆ちゃんの話】
これは、ある少年の話です。
その昔、とても貧しい国がありました。
その国で生まれた子供たちのほとんどは、7歳を迎える前に亡くなっていました。
食べるものもなく、病気になっても飲ませる薬もなく、両親の目の前でバタバタと死んでいく子供達。
何も出来ずにただ涙を流すだけの両親。
その姿を見て、1人の少年に、あるお婆ちゃんがこんな事を告げるのです。
『この種を持って、あの人々を助けなさい』
まだ子供だったその少年にある種を渡したのです。
その少年は、お婆ちゃんの言葉に従い、道に迷いながらも親元を離れ旅に出ます。
またその時、お婆ちゃんは鏡を渡し、こんな事を言ったそうです。
『この鏡に毎日自分の姿を写しなさい。その中に人を苦しめるような自我があったなら毎日取り除きなさい』
その少年は毎日のように鏡に自分の姿を写し、鏡の中にいるお婆ちゃんと約束していました。
その少年は子供たちが亡くなっている姿。
その亡くなる子供を見て涙する両親の姿。
それをなくす為に必死にその種を配り回ったのです。
すると集落の人達は、みんなで力を合わせて街を豊かにしました。
その少年は決してお婆ちゃんへの感謝の気持ちを忘れませんでした。
元気になる子供達の姿を見て、毎日、毎日、鏡に手を合わせて感謝を届けました。
年に一度の収穫が終わると少年は、その種を育てた人達を労い収穫したものを分け与えました。
最後にその鏡の前で、少年はお婆ちゃんと共にその食べ物を頂いたのです。
この感謝を届ける儀式を毎年欠かす事はありませんでした。
さらに、その儀式は親から子へ、そして孫へと引き継がれ、126代、2679年間欠かす事なく、続けられたのです。
そして、世界で一番長く続く国になりました。
その国が我が国日本です。
地球創生上一度も滅びたことのない国です。
そのお婆ちゃんこそ、天照大神。
そして、少年はニニギノミコトです。
その物語が記されているのが古事記です。
これは単なるお伽話でしょうか?
もしお伽話としたら、なぜ天皇は未だに毎日鏡に手を合わせ、感謝を届けているのでしょう?
そして、年に一度、天照に五穀豊穣の感謝を届ける祭りが、新嘗祭です。
私達国民を代表して、毎年11月23日に行っているのです。
全国各地で講話・講座を開催しております。