神道・神社コラム
静岡県浜松市・五社神社・諏訪神社
【五社神社・諏訪神社】
今日は静岡県浜松市五社神社に来ています。
この鳥居に書かれているように、五社神社と諏訪神社。
この5社神社に祀られている神様が、タケミカヅチとフツヌシ。
そして、諏訪神社に祀りているのがタケミナカタ。
まさに国譲りの最終決戦の敵対した神様が同じ神社に祀られています。
何かロマンを考えずにはいられませんね。
五社神社とあるように、こちらは五社の神社の神様が祀られています。
フトダマとアメノコヤネと言えば、天照の天岩戸の時に神事を執り行った神様。
また、ニニギノミコトが天孫降臨する際、天照からニニギノミコトを補佐するように告げられた神様です。
これが五大神勅である侍殿防護の神勅と神籬磐境の神勅です。
◉侍殿防護の神勅 –(じでんぼうご)
願わくば息子二柱に告ぐ、同じ社にて君主の側でお守りし仕えよ。
◉神籬磐境の神勅 (ひもろぎいわさか)
我が息子、アメノコヤネ、フトタマ二告ぐ。稲が繁栄しそうな場所を見つけ、君主が降臨する磐座と神の依代である樹木を立て、君主を迎えなさい。
この、アメノコヤネの子孫が中臣氏。
後々の藤原です。
古事記の命を出したのが天武天皇。
その後、編纂を引き継いだのが持統天皇。
この持統天皇は女性天皇。
孫の文武天皇が成長するまで天皇を務めます。
この持統天皇は中臣の血筋。
この事実を踏まえて、なぜここであえて中臣の祖神であるアメノコヤネにわざわざ天皇の補佐をする様に記したのか?
当時の政治が見え隠れします。
元に戻りますが、なぜタケミカズチとタケミナカタが同じ場所に祀られる様になったのか?
元々は隣り合わせに五社神社と諏訪神社があったそうです。
しかし、戦争の空爆で消失して、再建するときに合祀して再建されたそうです。
皮肉なことに戦争という悲劇により相反する神々が、時を経て同じ場所に祀られる様になったのです。
なんとも不思議な縁です。
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