八百万の神大図鑑

素戔男鳴尊スサノヲミコト

【分かりやすく動画で解説】

 

【人一倍家族思いの心優しい神】

スサノオはイザナキの兄で姉アマテラス弟ツクヨミと共に「三貴子」と呼ばれている。
この三貴子の中で一番分けのない神様がスサノオだった。
イザナミは、スサノオに海原を任せるが全く言うことを聞かない。
それどころか、死んだ母親に『会いたい会いたい』と泣き叫いてばかり。
それが幼い頃ならまだしも、あごヒゲを胸元に届くほどに年月が経っても、相変わらずの号泣ぶり。
あきれ呆れ果てた父は、育て方を間違えたと後悔し、母のもとへ去るよう言い放った。
我が子を追放したイザナミは、そのまま隠居してしまう。
スサノオは母のもとへ行く前に、母アマテラスへ挨拶しようと、高天原(天界)へ行く。
その時に、高天原の神々を困らせる事件を起こしてしまい、今度は葦原中国(地上)へ追放されてしまう。
高天原から追い出されたスサノオは、大蛇に命を狙わると怯えている親子と遭遇した。
この親子の話を聞いたスサノオは、「では、俺がその大蛇を退治してやろう」と役目を買って出た。
その大蛇は頭が八つある「ヤタマノオロチ」だった。
スサノオは見事に大蛇を退治して、一躍英雄となった。
退治した大蛇の尻尾から三種の神器どある「草薙の剣(くさなぎのつるぎ)」を手に入れた。
そして、大蛇のを犠牲にされようとした娘クシナダヒメを助けて結婚した。
彼は彼女がをとても大切に愛した。
スサノオは、一見、力持ちで傍若無人で大業を成せるように見えるのだが、実は心優しく家族を大切にする神様だった。
しかし、愛してやまない母は先に死んでしまった。
スサノオは悲しみのあまり、娘を連れ、支配していた国をあっさりと捨て去ってしまった。
その分、スサノオで娘に一心の愛を注いだ。彼は国を支配することよりも、家族を大切にすることを優先したのである。
それ故に、我が娘に心を寄せる息子オオクニヌシに様々な試練を与えたのだ。
そうして、この試練を耐え抜いたオオクニヌシを婿と認め、国づくりの命を与え、娘を残し去って行った。
大切な娘のことを重い任せられる男であるかどうかを試したのである。
少しやんちゃだが、憎めるい心優しい神様である。
力持ちだが淋しがり。みなさんの周りにもそんな人がいるだろう。それがスサノオである。
母を重い妻を愛し、娘を想う。
スサノオの家族を想う気持ちで、最後の最後まで一貫していた。
多くの人が愛使命と家族への想いの中で、もがき苦しみ、本来の生き様とは異なる選択をしがちである。
他人からなんと言われようと我が想いを貫く。それでもひとつの勇気かもしれない。

【和魂】家族愛『家族に愛を向ける時です』

それは子供達や家族が関係しています。
特別な人に恵まれ、その愛を一身に注ぐことが出来ます。
その一途な愛が力となり、様々な困難を乗り越える事が出来ます。
但し、あなたに愛にあるように、他の人が愛があります。
独りよがりにならないように気を付けましょう。

【荒魂】冷静な感情『優しさを取り戻そう』

感情に流されて好き嫌いで判断したり、冷静さを見失い他人に対して冷酷になったり、感情にそのままぶつけていませんか?一度冷静に呼吸を整えてみてください。また、人に試練を与えようとしていませんか?今はその時期ではありません。本来は優しさを取り戻して周りと接してみてください。

【神格

豊穣神、防災除疫の神、歌人の神、冥府の神、荒ぶる神の祖

【御利益】

水難、火難、病難除去、五穀豊穣

【別称】

素戔嗚尊(すさのおのみこと)、健速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)、牛頭天王(ごずてんのう)、祇園様(ぎおんさま)、天王様(てんのうさま)

【系譜】

イザナキの子、子はウマノミタマ、イソタケル、オオトシなど

【祀られている神社】

・八坂神社(京都左京区祇園町)
・氷川上神社(埼玉県大宮市高鼻町)
・津島神社(愛知県津島市神明町)
・熊野本宮大社(神奈川県東牟婁郡本宮町)
・田御崎神社(島根県簸川郡大社町日御崎)
・須佐神社(島根県簸川郡佐田町宮内)