八百万の神大図鑑

事代主神コトシロヌシノカミ

【分かりやすい動画で解説】

【恵比寿様と呼ばれた神】

恵比寿大黒と言うように恵比寿様と大黒様はセットで呼ばれることが多く、この大黒様は出雲の神で神託の神で商売繁盛の神コトシロヌシの父親であるオオクニヌシである。
とうぜんであるがオオクニヌシはこのコトシロヌシを大変評価していた。
また、2人の絆は固くオオクニヌシは父に対して献身的に努めたのである。
それが国譲りに現れているといえるのである。
国を治める君主として君臨していたオオクニヌシが元に国を譲るよう言い渡される。オオクニヌシは慈愛に満ちた国づくりを行いたかった。
しかし、相貌で野蛮で乱暴な兄たちから仕掛けられ戦いに身を投じていた。そして戦い勝利を収めていた。
しかし、戦いによって作った国は所詮、戦いによってとても多くのものが傷つき、国は失われることを知っていたのである。
その時、アマテラスからこれからは慈愛に満ちた国づくりを行うから譲りなさいと言われたのである。
願っても無いことだったのかもしれない。しかしながら、国が簡単に委ねては血と汗を流した者たちの心情は計り知れない。
そこで、あらゆる全てを理解し、その事を一身に請け負うことが出来るコトシロヌシに判断を委ねたのである。
コトシロヌシは父の心情を理解していた。また、自分が決断することで父の体面を守れる事も知っていたのである。
オオクニヌシが決断する事で、全てが治るのであればそれが良しとしたのである。
まさに、二代目の柱とも言うべき神様である。
父のやる事を陰で支えトップが判断すると影響が及ぼすような時は自らが背負ったのである。功績は全て父親のものになるが、徳を積みそれを自分の功績だと腑に落とし、ひたすら人格を高める。
時として二代目は自分の鉱石をあげようと他を押しのけてでも前に出ようとするが、二代目とは【苦労】を背負い【人格】を高める事が使命なのかもしれない。
この様な事が神の様な振る舞いと言ってもよい最高の神だが、神のお告げの託宣の神と呼ばれオオクニヌシの一言がヤマト王権の天下統一に繋がったと後世の人々は敬意と親しみを込めて大切に祀ったのである。
また、コトシロヌシは国譲りの責任を背負い、さっそく出雲を離れていった。
その後、伊勢の地で新たな国づくりを行ったのである。
また、天の岩戸で芦原中国(地上)に追放されたスサノオの子であるコトシロヌシの娘がアマテラスの孫である神武天皇と結ばれ、天下統一された。
まさにコトシロヌシの娘である五十鈴川姫は天地和合の神様だと言える。さらに、神武天皇から5代に渡りコトシロヌシの血縁になっているのである。
コトシロヌシは宮中の七福神の一つに数えられる尊い出雲と宮中の神の象徴である。

【和魂】人望『絆が深まります』

利益に囚われず、長期的視野で物事に取り組むと、絶大きな成果を生み出すことが出来ます。
自分よりも周りを立てることで、あなたの評価はさらに上がり、先輩から認められ、後輩から慕われる存在になります。その事で大きな役目が回ってくるでしょう。

【荒魂】人の意見を聞く『周りの意見に耳を傾けましょう』

不用意な判断は避けましょう。他人を巻き込む自己中心的、利己的になっていませんか?
金銭欲や自我や先入観を捨て、相手を尊重し耳を傾ける事が大切です。
重要な判断をする時は、周りの意見を取り入れて決断する事でより良い結果に繋がるでしょう。

【神格】

歌の神、海の神、商業の神、託宣神

【御利益】

釣りの神、縁談、安産、商売繁盛、開運、厄除け、福徳円満、病気平癒

【別称】

事代主神(コトシロヌシノカミ)、八重事代主大御神(ツミハヤエコトシロヌシノカイ)、恵比寿大神

【系譜】

オオクニクヌシ

【祀られている神社】

・鴨神社(奈良県御所市)
・美保津神社(島根県出雲市)
・三嶋大社(静岡県伊豆市大木宮町2丁目1-5)
・事代神社(徳島県阿波市)
・美和海老須神社(奈良県桜井市)
・長恵比須神社(尼崎市長田区)
・生絵夷神社(香川県勝浦郡)
・恵比須神社(京都市左京区)
・今宮戎神社(枚方市浪速区)
・各地の事代主系の恵比須
・宮中七福神殿