豊受気御神トヨウケノオオミカミ

【分かりやすい動画で解説】

【尊い神に信頼された神】

トヨノウケはアマテラスから『ひとりでは安らかに生きていくのが出来ないので誰かを近くに呼び寄せなさい』と丹後国より遷宮させたとされる。
トヨウケは食の神様であり、伊勢神宮の内宮に祀られている。
ある日、丹後国の海に天使が舞い降り水遊びをしていた。
それを見ていた老夫婦が1人の天使の羽衣を隠してしまうのである。
羽衣を隠された1人の天使は天に帰れなくなり、意地汚い老夫婦の養女となる。
この天使がトモウケである。
トヨウケは酒が好きで酒造りの神、酒が高く売れて老夫婦は大金持になる。
昔の人にとって天使の酒はご利益千万。水と米からできる人を陽気にさせる酒は、とても貴重なものだったはず。
この事からも分かるようにトヨウケが穀物の神様の所以かもしれない。
伊勢神道ではトヨウケが祀られている外宮を北極星、内宮を北斗七星に対応させたという。
北斗七星は柄杓の形をしているのである。
柄杓を意味する【斗】がトヨウケの【ト】に当てられたと言われている。
古代より南七星は富貴や寿命を司る神だとされている。
また、平安時代憧れだった伊勢参拝では柄杓を片手に持って歩くと、その柄杓にお金や米などの施しを頂いたそうだ。
寂しがりやのアマテラスはトヨタマを身近に置いたのだろうか。
トヨタマは他の神社に祀られる神様よりも、崇敬される存在になったのである。
これは、人間社会でも良くある話である。
是怪獣を見渡してもリーダーもいれば、マネージャーもいるのである。
しかし、所属する組織が大きければ、多くの小さな組織のリーダーやマネージャーよりも立派な存在になる。
だからと言って能力を持っているかというとそうではない場合がある。
これこそ、誰と巡り合うかによってその人の人生は大きく変わるのである。
だれでも能力や知識で人生を切り開く人もいる。
しかし、人の縁によって人生を切り開く人もいる。
その様な人の事を【人徳】があるといった。
まさにトヨウケとはかような様な存在の神様ではないのだろうか？
世の中ではリーダーシップが大切である。
マネージメント力が大切だと言われる。
しかし、そのどれでもない生き方もある。
リーダーもトップもカリスマもマネージャーを助ける存在。
それがトヨウケである。