八百万の神大図鑑

八神姫ヤカミヒメ

【分かりやすく動画で解説】

【正直で実直な神様】

ヤガミヒメノミコトといえば、オオクニヌシの最初の妻。
オオクニヌシの兄達である八十神が美しい女性がいるらしいから一目見ようと、みんなの荷物をオオクニヌシに背負わせてヤミヒメに会いに行く。
その道中、皮を剥がれた兎に出会う。
その兎は【因幡の白兎】 であり鮫にウソがばれて痛い目に遭っていたが、兄達がさらなる兎に嘘をついていじめる。
オオクニヌシは後から通りかかった、兎を治療し治してあげた。
すると『ヤガミヒメノミコト様は、心優しい貴方様をお選びになるでしょう』と予言する。
八十神がヤガミヒメに会うと、スセリヒメは『私は、あなた達の言うことは聞きません。
私はオオクニ様と結婚しようと思っています。』と…
それを聞いた、八十神は狂ったように怒り狂い、オオクニヌシを騙して殺してしまったのである。
しかし、母親が偉い天津神に頼んで生き返らせる。
それでも、八十神はオオクニヌシを何度も殺すのである。
母親は出雲国でスサノオ様の所に身を隠しなさいと出雲に逃げさせるのである。
オオクニヌシはヤガミヒメノミコトがそのまま稲葉国に置いて出雲へ行ってしまったのである。
オオクニヌシは出雲でスセリビメと結ばれるのである。
そして、スサノオの命で国作りを行う。
国作りが完成したころ、スセリヒメはオオクニヌシの子供を身籠っており、臨月に近づいていたのである。
その為、出雲国までオオクニヌシを訪ねてきた。
それに嫉妬したのが気性が強いスセリビメ。
ヤガミヒメをいじめ、怖くなったヤガミヒメノミコトはオオクニヌシを諦め、因幡国へ帰ってしまった。
その道中生まれた子供を木の枝に掛け、因幡に帰ってしまったのである。
なぜ、ヤガミヒメノミコトはこんな運命に落ちていったんだろう。
ここで、振り返りたい。
もし、八十神を見たときにどんな神様なのか察することが出来たら、『あなた達と一緒にならない』そんなことは言わなかったはずである。
その言葉がきっかけで、オオクニヌシが八十神に命を奪われるのである。
そして、スエリビメと過ごす時間も余裕もなかった。
さらに、スセリビメのいじめにあい、怖くなったヤガミヒメノミコトは追い帰されてしまう。
人の気餅や言動に気配りをしていたらこんな結末になっていただろうか?
一見、いじめられ、追い帰されたヤガミヒメがかあいそうに見える。
しかし、問題は常に一歩手前にあるという。
ヤガミヒメは決して悪気はなかったはずだ。
それでも、このような事態になったのはどうしてなのか…
この世の中には感謝と気というものが存在するのである。
感謝の気の流れが滞る事で、予期せぬ事態に招くことも…
これを【木が枯れる】と掻いて【穢れ】と呼ぶのである。
美しさ故に、周りがチヤホヤし過ぎて、人の些細な気持ちを察することが出来なかったのかもしれない。
不用意なたった一言、たったひとつのことで、人生を左右する出来事が起きてしまうのである。
それがヤガミヒメノミコトの物語でも読み解くことが出来るのである。

【和魂】絶頂期『今が絶頂期です』

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【荒魂】別離『それは必要な別れです』

あなたの些細な言動や行動で、混乱を招くかもしれません。それは別れとしてやってくることもあります。
人は変化を恐れ、受け入れるのに時間が掛かります。それは必然です。前に進むための準備をしてください。その先に新たな出会いが待っています。

【神格】

恋愛の神様

【御利益】

必勝祈願・安産・子宝・病気平癒

【別称】

八神姫、八上比売

【系譜】

稲葉の愛の神様

【祀られている神社】

・八上姫神社(島根県松本市斐川町学頭132)
・眼沼神社(鳥取県鳥取市)
・都波只知神社(鳥取県岩城市)
・志摩御子神社(長崎県壱岐市)
・賣沼神社 (鳥取県鳥取市河原町曳田字上土居169)
・津波只知上神社(鳥取県鳥取市河原町佐貫)