八百万の神大図鑑

建磐立龍命タケイタタツノミコト

【分かりやすい動画で解説】

【火山を制し、恵みを与える神様】

タケイワタツは富士山を制する神様。
阿蘇山というと、煙が上がっている火山口を想像する。
しかし、本当の山口は阿蘇カルデラ全体である。
その大きさは世界で有数のカルデラであり、世界第2位と言われる。
その火山口であるカルデラに線路を引いて20万人の人が移住している事は世界中探しても他に類を見ない。
このカルデラは約120,000年前に最後の大噴火を起こし、関東まで被害を及ぼした。
この火山を制して治水をして家や田んぼを作り、緑豊かな国造りを命じられたのが天武天皇の子であるタケイワタツである。
タケイワタツは阿蘇神社の祭神で、この神社は約230年ほど前に創建された。
また、タケイワタツの子供である阿蘇氏の子孫が現在も生きて神主を務めているのである。
つまり、天皇家の直系である。
このタケイワタツはカルデラに溜まっていた水をなくして田畑を作ろうと考え、蹴破った。
その水が流れ、見事に田畑を開拓した。
阿蘇カルデラは今も水が豊富で熊本神社周辺では今も湧き水が流れ、白川水源は毎分1500トンと言われている。
150万人いる熊本市では湧き水を水道水の水源として水が使われている。
この様にタケイワタツは荒れ狂う火山を制して、水をもたらし、田畑を開拓した開拓の治水神様である。
どこにも開拓神がいるように阿蘇にはタケミカヅチが国造りを行い、多くの民に恵みを与えた。
先の地震で熊本県内に大きな被害を及ぼした。
さらに、重要文化財で日本三大楼門のひとつである楼門と拝殿も倒壊した。
しかし、阿蘇山の噴火を鎮める為に阿蘇神社の祭神であるタケイワタツがその荷を背負って噴火を制したのではないのだろうか?
この様に、時代と共に様々な困難が降りかかる。
飢饉、紛争、災害、人災、天災、飢餓、不況、戦争
様々なものを乗り越え、今日という日を迎えているのである。
それを私たちの時代で終わらせるわけにはいかないのである。
同じ様に、私たちの祖先は守ってきた。
誰しもが人は何かを得ることに喜びを感じる。
しかし、既にあるものに喜びを感じるものは少ない。
それが、突然失うと人は全てを失った様にうろたえる。
それほど、当たり前の様にあるものは、私達に大きな恵みを与えている。
既にあるものに感謝する。
その心が私達に多くの恵みを与えてくれるのである。
その源を与えてくれたタケイワタツ。
もう一度いう。
つまり本当に私達の代で終わらせて良いのだろうか?
あなたの周りにも沢山の神社があるはずである。
それらの神社も同じ様に終わらせるわけにはいかない。
私たちの祖先が大切にしてきたものを、次の世代に繋げる。終わらせていけないのである。
それが既にあるものに感謝する形ではないのだろうか?

【和魂】先導者『困っている人を助ける』

困っている人のために立ち上がる事で、大きな信頼を勝ち取る事ができます。
また、問題だけに囚われず課題に取り組む事で、問題を未然に防ぐ事も出来るでしょう。
しかし、人を成長させるのは失敗した時です。
その学びから手立てを考える事も大切です。

【荒魂】再生『手放す事で新たな物を得る』

再生の時です。当たり前のようにあったものを突然失うかもしれません。
仕事や恋愛など、環境が変わる時です。
必然と受け止め、前へ進みましょう。
失ったものに執着せず必要な出来事だと受け止める事が大切です。
その気づきが成長へと繋がります。

【神格】

阿蘇の神、開拓の神

【御利益】

開運、事業発展、商売繁昌、五穀豊穣、子授け

【別称】

阿蘇大神、阿蘇大明神、阿蘇応神、阿蘇都彦(あそつひこ)、阿蘇津彦命(あそつひこのみこと)、阿蘇神(あそのかみ)

【系譜】

神武天皇の子

【祀られている神社】

・阿蘇神社 (熊本県阿蘇村)
・阿蘇上山神社(熊本県阿蘇市黒川)
・三谷上神社(鳥取県鳥取市大津町)
・草壁吉見神社(熊本県熊本市)
・剣軍神社 (熊本県熊本市西区)
・甲沙神社 (熊本県上益城郡甲佐町)
・郡裏神社 (熊本県宇城市三角町)