22. 木花之佐久夜毘売このはなさくやひめの出産

天瓊瓊杵命あめのににぎのみこと木花之佐久夜毘売このはなさくやひめが結婚してからほどなくして、木花之佐久夜毘売このはなさくやひめは懐妊した事を夫に告げる。しかし一夜しか共にしていないのに身籠るはずはないと考え「その腹の子は我が子ではなく、どこかの国津神の子に違いない」と疑った。
これを聞いて怒った木花之佐久夜毘売このはなさくやひめは、「身籠った子が国津神の子であれば、無事に生まれず、貴方の子であれば、無事に生まれるでしょう」と言い残して立ち去った。
そしていよいよ産気づいてきた出産時に、木花之佐久夜毘売このはなさくやひめは、出入口が無い四方を壁に囲まれた八尋殿やひろどのを建てて籠り、壁をことごとく土で塗り固め、そこに自ら火を放って出産に臨んだ。

そして木花之佐久夜毘売このはなさくやひめは、自らの予言通り、燃え盛る産屋の中で無事に出産する。
こうして火の中で生まれた子が、火照命ほでりのもこと(海幸彦)、火須勢理命ほすせりのみこと、一番最後に生まれたのが三男の火遠理命ほおりのみこと(山幸彦)で、またの名を天津日高日子穂々出見命あまつひこひこほほでみのみことの三柱であった。三男の火遠理命ほおりのみことの孫が初代天皇になった神武天皇、別名神倭伊波礼毘古命かむやまといわれびこである。

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