神道・神社コラム

西洋の神と日本の神

西洋の神と日本の神

私が、神様を学ぼうとした時、学ぶ手立ては海外にしかありませんでした。

その洗練された海外の神々は私に優しく声をかけてくれたのです。

西洋の神々を学ぶに連れ、その美しい絵や彫刻、心打つ言葉、音楽とみるみる内にどんどんその深い歴史の中に私は引き込まれました。

気づけばすっかり西洋の神の虜になり、神は全てを与えてくれる存在になっていました。

神こそが完全無欠で私たちのあるべき姿だと心から信じる様にもなりました。

しかし、現実はなにも変わりませんでした。

相変わらず人と人は争い、奪い合い、憎しみが憎しみを生みました。

また、人にはそれぞれ価値観があって、人の上に立つものもいればその人を支える人もいます。

それが私達人間だったのです。

さらに、全知全能の神がいるのに、この世には良い事もあれば悪い事もあります。

なぜ、全知全能の神がいるのに悪いことが起きるのでしょうか?

そこで、サタンの存在を知ました。

そうやって、都合の悪いことは全て悪魔の仕業だと説明する。

しかし、この世は正しい者同士が争っている。

白と黒、善と悪、それは誰が決めているのでしょうか?

何かが違う。

その時、ふと日本の姿が見えてきました。

私たちの神である八百万の神は自然のありとあらゆるものに宿り、互いが足りないところを補いながら、力を合わせこの自然界を守っています。

また、私達人間も同様、もがき苦しみながら怒り、苦しみ、悲しみを乗り越え、この国を作って来ました。

これだ!

これが神であり、私たち人間の生きる姿なんだ!

私達が学ぶべきものは実はすぐ側にいたんだと。

神様大好きな多くの人は西洋の神に魅せられ、神とは全知全能のであり、人の望みを叶えてくれるものだと勘違いしたまま、神社に参拝し『ここにはパワーがある』と語っています。

神様とはそんな存在ではない。

神とは示し申すと書きます。

神様とは自分の外ではなく、自分の内側にあります。

つまり、自らが律し、示す申すその姿があなたの未来を作るのです。