神道・神社コラム

神社が100倍楽しくなる方法・神社の境内はどこを歩くの?
【神社はどこを歩くの?】
神社の真ん中は歩いてはいけません。
これは誰もが知っていること。
では、なぜでしょう?
それは真ん中は神様が通る道だからです。
では、伊勢神宮は【右と左】
どちらを通るのでしょうか?
これに答えられる人はほとんどいません。
実はここには日本人の謙虚さが現れています。
伊勢神宮の外宮は【右・左】
どちらにありますか?
【外宮は右側】にあります。
では、内宮はどちらにありますか?
【内宮は左側】です。
実は内宮と外宮では歩く道が違う事をご存知ですか?
外宮は【右側】にあるので、その反対側の【左側】
内宮は【左側】にあるので、その反対側の【右側】となります。
これは、我先にと近道を行くのではなく、近いところをお譲りして、あえて遠回りをすると言う日本人の謙虚さがあるのです。
さらに宇治橋。
伊勢神宮の宇治橋。
宇治橋の全長は101.8メートル、幅は8.4メートルの大橋。
年間400万人が参拝するので往復で800万人がこの橋を渡ります。
20年間で1億6千万人が行き来する「宇治橋」は20年で6㎝も摩耗するそうです。
6センチと言うと、女性の指4本分くらい。
また、手前と奥では約2メートルの高低差がある事をご存知ですか?
奥に行けば行くほど下がって作られている事をご存知ですか?
これもほとんどの人が知りません。
本来であれば湾曲より、真っ直ぐ作った方が歩きやすく合理的。
しかし、あえて湾曲に作るのはどうしてなのか?
これは日本人の神様に対する畏敬の念からそうなっているそうです。
おかげ横丁がある【おはらい町】もそうですが真っ直ぐした道ではなく、少し曲がりながら街が作られています。
これは、近づけば近づくほどそれぞれの場所で神様に出会うと言う深い意味があるのです。
この事から分かるように、大陸では太くて真っ直ぐな道を作ります。
これば合理的に考えるからです。
つまり経済至上主義の考え方。
一方、日本人は常に神と共にあります。
つまり、自然と共にあると言う考えが息づいているのです。
これが世界で一番長く続く国を作ったのです。
しかし、こんにちの日本はどうでしょう?
個人主義が自己主義になり、余計な事を省く世の中になっています。
この様な事もしっかりと伝えていきたいですね。
それが平和な世の中を作ることに繋がるのです。
この様に神社の成り立ちや作法を知れば、日本の事を学ぶことに繋がるのです。